(2)調査方法
①調査の対象となる生産基盤の選定
本調査では、調査対象を選定するに当たり、各生産地に及ぼす影響度(深刻度・緊急性)を考慮して、次の品目と用具を調査対象とした。
②アンケート調査の実施
◆生産基盤の取引・流通と情報収集に関するアンケート調査
・目的:生産基盤10品目(原材料:陶土、竹、麻糸、和紙原料、漆/生産用具:織機、筬、刷毛、筆、簀)について、取引・流通と情報収集の実態について把握する。
・調査対象:生産基盤において問題を抱える産地
・組合調査時点:平成19年12月
・調査方法:郵送送付、郵送・FAX回収
・発送数:130組合
・有効回答数:120組合
・回答率:86.3%
◆生産基盤の供給に関するアンケート調査
・目的:伝統的工芸品の生産基盤である原材料及び用具(陶土、竹、麻糸、和紙原料、漆、筬、織機、筆、刷毛、簀)を対象に、供給の実態と今後について調査する。
・調査対象:原材料及び用具の事業者 199事業所
支援団体 47組織
・調査時点:平成20年1月
・調査方法:郵送送付、郵送・FAX回収
・発送数:原材料及び用具の事業者
支援団体 26組織
・有効回答数:原材料及び用具の事業者 82事業所(41.2%)
支援団体 26組織(55.3%)
③ヒアリング調査の実施
調査対象の生産基盤10品目の生産・供給に関わる企業・団体および生産基盤10品目が問題となっている伝統的工芸品の組合を対象に、供給側産業の実態、調達における取引関係等に関する調査を実施した。
◆ヒアリング調査対象一覧
原材料 |
ヒアリング先 |
竹 |
別府竹製品協同組合
大分県竹工芸・訓練支援センター
(合資)竹本商店
京都扇子・団扇商工協同組合 |
陶土 |
益子焼協同組合
九谷窯元協同組合
愛知県陶磁器工業協同組合
日本陶料㈱ |
和紙用原料 |
福井県和紙工業協同組合
高知県手漉和紙協同組合
漆原商産㈱ |
漆 |
越前漆器協同組合
伝統鎌倉彫事業協同組合
㈱箕輪漆行
浄法寺漆生産組合
(有)藤沢漆商店 |
麻糸 |
小千谷織物同業協同組合
竹富町織物事業協同組合
石垣市織物事業協同組合
昭和村役場 |
用具 |
ヒアリング先 |
織機 |
久留米絣協同組合
博多織工業組合
米岡機料店
(有)駒野 |
筬 |
日本竹筬技術保存研究会 |
筆 |
輪島漆器蒔絵業組合 |
刷毛 |
(有)広重刷毛店 |
簀(す) |
全国手漉和紙用具製作技術保存会 |
◆ヒアリング項目
○産地内の生産基盤供給構造の現状と変化
産地内供給企業の業種、規模、企業数等の変化/産地内供給企業が変化した要因、背景/産地への供給に関して企業が抱える問題の具体的内容/産地への生産基盤供給に関する今後の見通し
○産地内における生産基盤調達状況の現状と推移
生産基盤調達の規模、取引関係の変化/生産基盤調達が変化した要因、背景/直面している調達上の問題点の具体的内容/調達に関する今後の見通し
○モデル産地における対応策の実際
取り組んだ問題・課題/対応策の内容/対応策の実施体制/対応策への取り組みのプロセス/現在の成果/目標を達成するために今後取り組むべき課題 等
④成功モデル例調査
生産基盤の調達に関する対応策に取り組んでいる産地(成功モデル例)として、次の3産地、「西陣織」、「大館曲げワッパ」、「宮古上布」を対象に調査を実施した。
◆調査対象
ヒアリング先 |
産地 |
対応状況 |
西陣織工業組合 |
西陣織(京都府) |
竹筬等の織機、部品の人材育成に取り組んだ |
大館曲げワッパ協同組合、東北森林管理局米代東部森林管理所 |
大館曲げワッパ(秋田県) |
森林管理所と連携して「曲げワッパの森」の育成に取り組んだ |
宮古織物事業協同組合、宮古島市役所、宮古麻積み保存会 |
宮古上布(沖縄県) |
苧麻の糸紡ぎ人材の研修を実施し、人材育成に取り組んだ |
◆主なヒアリング項目
○取組みに至った背景・理由(経緯、すぐには取組めなかった理由・・・)
○取組みの内容・(目的、取組み主体、実施体制、連携先、費用・・・)
○活用した資金・人材・制度(助成制度、補助金、協力団体・・・)
○取組みの現状(計画と進捗状況、成果や効果・・・)
○今後の課題(直面している課題、解決策・・・)