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【平成19年度 伝統的工芸品における生産基盤・供給実態調査について】

 

(1)調査の目的

伝統的工芸品の各生産地においての生産を支える、原材料や生産用具といった生産基盤については、伝統的工芸品の生産の減少にともなう需要の減少や、天然資源の枯渇などから、その確保が一層困難となりつつある。

 伝統的工芸品は、原材料や生産用具にこだわりを持ちながら生産されることによる付加価値が高いことから、各生産地での生産を維持していくためには、今後、生産基盤の整備が重要な課題と考えられるため、伝統的工芸品の各生産地における生産状況や、原材料供給側の状況を把握した上で、供給対策について検討していくことが必要と考えられる。

 本調査では、こうした現状を踏まえ、伝統的工芸品の各生産地が使用している原材料や生産用具の供給状況、ならびに供給体制等で生じている問題・課題を把握分析することにより、その実態を明らかにすると共に生産基盤における供給側の安定的な供給対策を検討することを目的とする。

 

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(2)調査方法

 

調査の対象となる生産基盤の選定

本調査では、調査対象を選定するに当たり、各生産地に及ぼす影響度(深刻度・緊急性)を考慮して、次の品目と用具を調査対象とした。

 

原材料

陶土

和紙用原料

麻糸

 

用具

織機

刷毛

簀(す)


 

②アンケート調査の実施

◆生産基盤の取引・流通と情報収集に関するアンケート調査

・目的:生産基盤10品目(原材料:陶土、竹、麻糸、和紙原料、漆/生産用具:織機、筬、刷毛、筆、簀)について、取引・流通と情報収集の実態について把握する。

・調査対象:生産基盤において問題を抱える産地

・組合調査時点:平成19年12月

・調査方法:郵送送付、郵送・FAX回収

・発送数:130組合

・有効回答数:120組合

・回答率:86.3%

 

◆生産基盤の供給に関するアンケート調査

・目的:伝統的工芸品の生産基盤である原材料及び用具(陶土、竹、麻糸、和紙原料、漆、筬、織機、筆、刷毛、簀)を対象に、供給の実態と今後について調査する。

・調査対象:原材料及び用具の事業者 199事業所

支援団体 47組織

・調査時点:平成20年1月

・調査方法:郵送送付、郵送・FAX回収

・発送数:原材料及び用具の事業者 

支援団体 26組織

・有効回答数:原材料及び用具の事業者 82事業所(41.2%)

支援団体 26組織(55.3%)

 

③ヒアリング調査の実施

調査対象の生産基盤10品目の生産・供給に関わる企業・団体および生産基盤10品目が問題となっている伝統的工芸品の組合を対象に、供給側産業の実態、調達における取引関係等に関する調査を実施した。

◆ヒアリング調査対象一覧

原材料

ヒアリング先

別府竹製品協同組合
大分県竹工芸・訓練支援センター
(合資)竹本商店
京都扇子・団扇商工協同組合

陶土

益子焼協同組合
九谷窯元協同組合
愛知県陶磁器工業協同組合
日本陶料㈱

和紙用原料

福井県和紙工業協同組合
高知県手漉和紙協同組合
漆原商産㈱

越前漆器協同組合
伝統鎌倉彫事業協同組合
㈱箕輪漆行
浄法寺漆生産組合
(有)藤沢漆商店

麻糸

小千谷織物同業協同組合
竹富町織物事業協同組合
石垣市織物事業協同組合
昭和村役場

用具

ヒアリング先

織機

久留米絣協同組合
博多織工業組合
米岡機料店
(有)駒野

日本竹筬技術保存研究会

輪島漆器蒔絵業組合

刷毛

(有)広重刷毛店

簀(す)

全国手漉和紙用具製作技術保存会




◆ヒアリング項目

○産地内の生産基盤供給構造の現状と変化

産地内供給企業の業種、規模、企業数等の変化/産地内供給企業が変化した要因、背景/産地への供給に関して企業が抱える問題の具体的内容/産地への生産基盤供給に関する今後の見通し

○産地内における生産基盤調達状況の現状と推移

生産基盤調達の規模、取引関係の変化/生産基盤調達が変化した要因、背景/直面している調達上の問題点の具体的内容/調達に関する今後の見通し

○モデル産地における対応策の実際

取り組んだ問題・課題/対応策の内容/対応策の実施体制/対応策への取り組みのプロセス/現在の成果/目標を達成するために今後取り組むべき課題 等

 

④成功モデル例調査

生産基盤の調達に関する対応策に取り組んでいる産地(成功モデル例)として、次の3産地、「西陣織」、「大館曲げワッパ」、「宮古上布」を対象に調査を実施した。

 

 ◆調査対象

 

ヒアリング先

産地

対応状況

西陣織工業組合

西陣織(京都府)

竹筬等の織機、部品の人材育成に取り組んだ

大館曲げワッパ協同組合、東北森林管理局米代東部森林管理所

大館曲げワッパ(秋田県)

森林管理所と連携して「曲げワッパの森」の育成に取り組んだ

宮古織物事業協同組合、宮古島市役所、宮古麻積み保存会

宮古上布(沖縄県)

苧麻の糸紡ぎ人材の研修を実施し、人材育成に取り組んだ


 

◆主なヒアリング項目

○取組みに至った背景・理由(経緯、すぐには取組めなかった理由・・・)

○取組みの内容・(目的、取組み主体、実施体制、連携先、費用・・・)

○活用した資金・人材・制度(助成制度、補助金、協力団体・・・)

○取組みの現状(計画と進捗状況、成果や効果・・・)

○今後の課題(直面している課題、解決策・・・)




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