平成19年度トップページ > 1.伝統的工芸品における生産基盤の概要 > (1)原材料 > ⑤ 和紙原料(楮、三椏、雁皮)

⑤ 和紙原料(楮、三椏、雁皮)

 

和紙の原料としては、主に、楮(こうぞ)、みつまた、雁皮(がんぴ)の靭皮(植物の外皮の下にある柔らかな内皮)繊維が使われてきた。このうち、楮は繊維が太くて長く強靭なため、幅広い用途に最も多く使用されている。雁皮は山に生えているものを取って使うため、生産量は少ない。上記の3種類のほかに、紙の用途に応じて、麻、わら、桑、竹、木材パルプなども和紙原料として使用される。

 本来これらの原料は、日本の国の山野、原野に野生のものを採取したり、畑のあぜ道、山の傾斜地等に栽培をして収穫をしていたりしていたが、和紙の消費量が少なくなるのと同時に、原料の生産高も少なくなった。その大きな要因として、1)原料の販売価格が労働に見合うだけの価格で販売が出来ず赤字生産になった、2)フィリピン・タイなどから安い原材料の輸入が始まり各地の和紙メーカーは好んでその原材料を使うようになった、などがある。

 

図表1-16 和紙の原料

和紙の原料

図表1-17 和紙原料の産地と用途

種類

主な産地

主な用途

楮(こうぞ)

生産高の過半数が高知県産の土佐楮。他に、那須楮や八女楮、石州楮など。

障子紙、表具洋紙、美術紙、奉書紙、その他幅広い用途に使用。

三椏(みつまた)

岡山県、高知県、徳島県、島根県、愛媛県

日本銀行券(紙幣)、金糸銀糸用紙、金箔の間にはさむ箔合紙、カナ用書道用紙、美術工芸紙など。

雁皮(がんぴ)

徳島県

金箔銀箔を打ちのばす箔打ち紙、襖の下貼り用の間似合紙など。

(出所)「全国手すき和紙連合会」のホームページより


<和紙原料の製造工程>

 楮、三椏は、蒸して木質部から剥皮した皮を「黒皮」といい、黒皮を乾燥した後、皮さらしなどを行って外皮をはぎとった内皮を「白皮」と呼ぶ。和紙原料としては、黒皮あるいは白皮の状態で、生産農家から紙すき屋に出荷される。品種の違いによりそれぞれ分類され、共に15kgを一束として結束されている。

楮、三椏は、蒸して木質部から剥皮した皮を「黒皮」といい、黒皮を乾燥した後、皮さらしなどを行って外皮をはぎとった内皮を「白皮」と呼ぶ。和紙原料としては、黒皮あるいは白皮の状態で、生産農家から紙すき屋に出荷される。品種の違いによりそれぞれ分類され、共に15kgを一束として結束されている。

 

図表1-18 楮の白皮づくり

楮の白皮づくり

(「あーと和紙工房はくすい」より)

 

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