【簀-1】簀桁の生産・供給状況(全国手漉和紙用具製作技術保存会)
1.製作者の状況
簀の製作者は、静岡県3名(藤波さん夫婦、お嫁さん)、岐阜県3名(伊藤さん、森島さん親子)、福井県2名(尾形さん、辻さん)、鳥取県2名(親子)、高知県3名、愛媛県1名の合計14名程度いる。人材的には心配はない状況にある。
人材的には、桁の方に問題がある。桁の製作者は、岐阜県1名(庄司さん)、福井県1名(吉田さん、地元に供給)、高知県2名程度である。以前は静岡の藤波さんも桁を製作していたが、現在はあまり製作していない。高知の方は高齢であり、若い人のように仕事を受けることが出来なくなることが予想される。
2.簀桁に必要な素材について
簀編みに使用される生糸の編糸は、岐阜県の森島さんから供給を受けている(福井県では生糸の代わりにナイロン糸を使用しているものが多い)。また、竹ひごは、静岡の竹細工師(大村さん)から供給を受けている。漉桁に使われる金具は、銅棒を加工して作られ、保存会で後継者の育成を図っているが、現状では古い桁から取り外して使用したりすることが多い。
3.後継者の育成
全国手漉和紙用具製作技術保存会では、文化庁の助成金により、年間3名を対象に簀桁等製作者育成のための研修を実施している。助成金は、習う人および教える人の人件費、材料費等に使用されている。研修は年間で35日間実施される。保存会では、後継者の育成は、やる気のある人とマンツーマンで育てることが大事であるという考えに立って実施している。
(全国手漉和紙用具製作技術保存会へのヒアリング調査より)
※全国手漉和紙用具製作技術保存会
昭和51年に、文化財保存技術保持団体に認定された。現在事務局は高知県手すき和紙協同組合内にある。