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【織機-4】西陣織における機料品供給の状況(駒野)

 

1.西陣における手織機の状況

・織物の生産に必要な機械や用具を作る人が減少している。手織機を作る職人は、現状では数名程度に減少している。ジャカード、綜絖などの装置を作る人も少なくなっている。奄美では括り機を作る人がいなくなり、自転車のタイヤの利用も行われている。

・手機では、現在、その多数にコンピュータジャカードが付いている。耐用年数は10年であるが、20年間稼働しているため、メンテナンスが大変であり、これが今後の問題となる可能性がある(メンテナンス部品の供給やメンテナンスが出来なくなる可能性がある)。

 

2.西陣における力織機の状況

・昭和30年代、40年代には、西陣では11社の織機が稼働していた。

・西陣織は、織りあがるまでには多数の工程を必要とし、これらの工程はほとんどが分業システムによって専門職の人々の手で行われている。この工程が成立しなくなったら続けることが出来なくなる。近年、賃加工の織手が高齢化により減少し、毎年織機が廃棄されており、西陣の織機の台数は減ってきている。このままの状況が続けば、西陣の分業システムは崩壊する可能性がある。

・駒野では、昭和59年には、力織機を年間100台くらい販売していたが、平成5年以降は販売していない。力織機は1回の注文で20台以上を注文すれば金型も残り、部品も作ることができる。力織機の注文量が減少した結果、津田駒では生産できない織機(帯、着尺用のKN型織機)が出てきている。

 

3.ダイレクトジャカードの状況

・西陣織で使用されている力織機の多くには、フロッピーを使用したダイレクトジャカードが導入されている。このダイレクトジャカードに使用されている電子部品、電子材料は生産中止となったものが多く、また、樹脂部品においては金型の老朽化等の問題がある。今後、供給困難となる部品が増えることが予想され、主要部品の調達が出来なくなり、ダイレクトジャカードの製作が出来なくなる可能性が高い。新たな設計をし直したり、開発したりすることは、今後の需要を考えると不可能に近い状況にある。数年後には、ダイレクトジャカードの生産が中止され、保守部品の調達も出来ない状況になっていると推測される。

 

4.機料品店について

・機良品店とは、地元の織物に関するあらゆる知識を持っており、織機のメンテナンスをする商売といえる。全国に機料品店が存在するが、横のつながりはほとんどない。

・駒野は、力織機関連のサポートをする機料品店である。現在、メーカー、鉄工所など50社と取引して織機、関連装置、部品等の仕入れを行っている。仕入れ取引先は減少傾向にあり、50社の中には経営者の老齢化により不安定な会社が20社程度ある。京都以外の産地としては、力織機を使用している博多、丹後などの産地にも対応し、機料品の供給、メンテナンスなどを行っている。

・京都には機料品店が10件ほどあるが、教室・学校向けに商売している機料品店も含まれるため、業界向け織機の商売を行っている機料品店は56軒と推測される。

・奄美では、すでに織機メーカーはなくなり、機料品店が2件残っているが、細々と仕事をしている状況であり、やがていなくなる可能性がある。

(有限会社駒野へのヒアリング調査より)

 

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