【漆-1】漆精製・販売業者による漆の仕入れ・販売(簑輪漆行)
1.事業内容
・輸入漆と国産漆の精製・販売、漆工に関わる材料・用具・機械設備の販売等の事業を行っている。
・輸入漆は、中国・ベトナム・タイ・ミャンマー等の外国産漆で、取扱量の95%を占める。
2.漆の仕入れと販売について
・輸入漆は、現地の商社を通して輸入している。中国の商社の場合、自由化当時は粗悪品、悪徳業者の乱立による被害等の問題があったが、その後の10年間において淘汰が進み、業者に対する信頼度が大部改善された(まだ、信頼できない部分も残っているが)。
・現在、中国の輸出業者は5~6社に集約された。現地の商社は、国内の複数の漆生産地と取引して漆を調達している。
・漆の販売先は、職人・作家等の消費者が中心で、取引量の約90%を占める。残りの約10%は組合・塗料店等への業者卸である。工芸品に関わる業者との取引が半分以上を占める。
図表4-10 漆精製業者(漆屋)による漆の供給(福井の大手漆屋の場合)

3.取引先の開拓
・漆の需要は30年間減り続けており、その結果、漆の販売の価格競争は厳しくなっている。専業は少なく、塗料等の兼業が増えている。
・このような状況下、箕輪漆行では顧客の新規開拓を積極的に行ってきた。全国エリアの全ての漆ユーザーを対象に30年間新規開拓を行い、全ての開拓を行ったという。これからは、開拓した顧客に対する取引量の拡大が中心となっている。
・顧客の新規開拓においては、単なる価格勝負ではなく、品質とノウハウの提供の両方で勝負することを大事にしている。
4.中国産漆の状況
・中国産漆は、毎年価格が上昇している。その背景として、人件費の高騰と都市に労働者が流れ生産者不足が生じている、原生林・植林に対する自然保護の動きなどがあるという。中国では今後、これらの問題が大きくなる可能性がある。
(箕輪漆行へのヒアリング調査より)




