【麻糸-3】小千谷縮における原材料の調達(小千谷織物同業協同組合)
1.産地における原材料の実態
・重要無形文化財としての原料は、福島県昭和村から調達している(使用原材料全体の1割程度)。越後上布・小千谷縮布技術保存会では、6000匁の原麻を昭和村から調達し、手績み糸としている。手績み糸の取引価格は1kg20万円である。
・年間10反程度を生産しており、1反につき700~800gの苧麻が必要。しかし、糸績みの工程では1日4g~5gしか紡げず、手績み糸づくりだけで1年、1反生産するのに約2年を要する。
・伝統的工芸品に使用する原料(全体の9割)は、フィリピン・マレーシアのラミー原麻に中国産のラミー原麻を加えて調達している。しかし、ここ数年フィリピン、マレーシアの原料の単価が高くなっている。輸入したラミーは、紡績会社に依頼し紡績糸としている。
2.産地で調達が問題となっている原材料
・中国で生産しているラミーは、組合独自の品質を保つよう依頼し、年間1トン特別に栽培してもらっている。中国で栽培しているラミーは、品質を保つのが難しく、切れやすいなどの問題がある。
・今後の調達にあたっても、フィリピンやマレーシアの麻の単価が高くなっていることから、中国産の割合を増やさざるを得ず、中国産の麻の質が課題となっている。
3.産地側からみた供給先の問題点
・原麻の生産能力については問題がない(昭和村、小千谷地域周辺、フィリピン、マレーシア、中国)
・品質は国産の苧麻の品質は保たれているが、輸入される特に中国産の品質の向上が望まれる。
4.課題への対応状況、支援策に対する要望
・手績み(産地)、染め(産地)、織(産地)、撚糸(産地及び周辺地域)、仕上げ(産地)の分業体制に問題があり、人材不足が生じている。人材育成を始めているが、なかなか人が育たない。
図表4-9 小千谷縮における紡績糸と手績み糸の流通経路

(小千谷織物同業協同組合へのヒアリング調査より)
小千谷織物同業協同組合 過去の調査データ